「ジャイアントミルワーム」とは、主に爬虫類や両生類、鳥類、小型哺乳類のエサとして使われる大型のミルワームのことです。以下にその概要を説明します。
■ ジャイアントミルワームとは?
ジャイアントミルワーム(Zophobas morio)は、「スーパー・ワーム」や「キングワーム」とも呼ばれ、通常のミルワーム(Tenebrio molitor)よりも大きく、成長すると5~6cmに達します。
■ 特徴
- 体長:5~6cm前後
- 体色:黄褐色~茶色
- 硬さ:通常のミルワームよりもやや硬め
- 活動性:活発でよく動くため、捕食本能を刺激しやすい
- 匂い:やや独特な臭いがある(管理状態により強くなる)
■ 利用される用途
- 餌として:爬虫類(ヒョウモントカゲモドキ、フトアゴヒゲトカゲなど)や、鳥類、ハリネズミ、モモンガなどの小動物の高栄養な餌
- ペット用おやつ:栄養価が高く、脂肪分が多い
- 研究・繁殖用:成長スピードや繁殖のしやすさから実験動物として使われることもある
■ 飼育方法(簡易)
ジャイアントミルワーム(Zophobas morio)の飼育方法について、初心者でも始めやすいようにわかりやすくまとめました。
🪱 ジャイアントミルワームの飼育方法
■ 1. 飼育に必要なもの
項目 | 内容 |
---|---|
飼育容器 | プラケース、衣装ケース、タッパーなど(通気性のあるフタがあると◎) |
床材(兼餌) | オートミール、小麦ふすま、パン粉、コーンミールなど |
水分源 | ニンジン、リンゴ、ジャガイモなど(腐敗しにくい野菜・果物) |
隠れ家(任意) | 卵パック、紙製の芯など(湿気がたまりにくいもの) |
温度計 | 飼育温度の管理用(25〜28℃が適温) |
■ 2. セットアップ方法
- 容器に床材を2〜3cm程度敷く
→ ミルワームは床材を掘って隠れる習性があります。 - 水分源を適量入れる
→ 野菜や果物は腐りやすいので、2~3日に1回交換。 - 通気性のあるフタで蓋をする
→ 湿気がこもらないように注意。 - 温度管理
→ 25~28℃が最も成長しやすい温度。冬場はパネルヒーターなどで保温。
■ 3. お世話のポイント
項目 | 内容 |
---|---|
エサの補充 | 床材が減ってきたら追加、またはふすまをふるいにかけてフンだけ取り除く |
水分補給 | 腐敗防止のため少量ずつ、頻繁に交換 |
掃除 | 週1回〜2週に1回、古い床材とフンを除去 |
過密回避 | 密集しすぎると共食いが起きやすいので注意(100匹あたり20×30cm程度が目安) |
■ 4. 蛹化・成虫化について
- ジャイアントミルワームは群れの中では蛹(さなぎ)になりにくいです。
- 蛹にしたい場合は、1匹ずつ分けて小容器で静かに管理する必要があります。
- 蛹になると、1~2週間ほどで黒くて硬い甲虫(成虫)になりますが、成虫は餌としてはあまり利用されません。
■ 5. 注意点
- 脱走注意!:活発に動き、よじ登る力もあるのでフタはしっかりと。
- ニオイ管理:腐った野菜やフンは悪臭の原因になるので、定期的な掃除を。
- 与えすぎ注意:ペットに与える場合は、高脂肪なので「おやつ」程度に。
■ 注意点
- 高脂肪なため、与えすぎるとペットが肥満になる可能性があります。
- 共食いをすることがあるので、過密飼育は避けること。
- 成虫になると黒い甲虫になるが、成虫は餌として好まれないこともあります。
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